今回のお題
Wordで担当者名や会社名、住所など、毎回入力したり他のデータからコピペしたりしていませんか。

Wordは、よく使う定型文は「定型句」という文書パーツとして登録できます。
定型句を登録すると、1クリックで出力できるので瞬時に入力が終わります。
どう考えても便利なのですが、あまり知られていないのでご紹介!

書式や改行も一気に登録されるから、一撃で入力を終わらせられるよ。
さくっと理解したい方はこちら
ショート動画で理解したい方は、こちらをご覧ください。(音声に注意です。)



詳しい手順と解説は次にまとめたよ!
定型句を登録・出力する方法
定型句を登録し、一発で入力完了させる方法の手順は次の4ステップ。
- 登録したい内容を範囲選択
- Alt+F3を押す(ショートカットキー以外の方法も紹介)
- 定型文の名前を決めて登録
- 出力するときは登録名を入力し、EnterまたはF3キー
順番に解説していきます。
登録したい内容を範囲選択


まずは範囲を選択します。
もしも文字列以外(テキストボックス・表・図など)を登録したい場合は、そのオブジェクトを選択しましょう。
Alt+F3を押す


「Alt + F3」を押します。
ショートカットキーの方が簡単ではありますが、ショートカットキー以外の方法もご紹介。


- 挿入タブをクリック
- 「テキスト」グループの「クイックパーツの表示」をクリック
- 「定型句」をクリック
- 「選択範囲を定型句ギャラリー」に保存をクリック
定型句の名前を決めて登録


「新しい文書パーツの作成」画面が表示されます。
「名前」は覚えやすく、入力しやすい名前にしましょう。
あとはOK押すだけで十分機能します。
出力方法は、登録名を入力して「EnterまたはF3キー」


登録が完了したら、さきほど決めた名前を入力してEnterを押します。
そうすると、上の画像のようにポップアップが表示されます。(オートコレクト機能)
あとはもう一度Enterを押すか、F3を押すと出力されます。
もしも定型句以外(テキストボックスや表など)のパーツを登録した場合は、EnterではなくF3を押さないと出力されません。



登録名を忘れたら出力できないのかな?
登録名を忘れても、挿入タブから出力できます。
以下をご参照ください。


挿入タブから、クイックパーツの表示をクリックし、定型句を選ぶと登録パーツが選べます。
登録した定型句の削除や編集の方法
定型句を作ったけれど、削除したり作りなおしたりしたい場合もありますよね。
削除と編集それぞれのパターンについて解説します。
登録した定型句の削除方法
定型句を削除したい場合は、次の流れになります。




- 挿入タブをクリック
- クイックパーツの表示
- 定型句をクリック
- 登録した定型句で右クリック
- 「整理と削除」を選択
- 削除したい定型句を選択
- 削除を選択
登録した定型句の編集方法


定型句を編集したい場合は、同じ名前で登録をして上書きすればOKです。
テキストボックスや表なども「文書パーツ」として登録できる
文章の「定型句」登録をここまで紹介しましたが、テキストボックスや表、図といったオブジェクトも「文書パーツ」として登録できます。
今回はテキストボックスを例に解説していきます。


まずはテキストボックスを選択してAlt + F3 を押しましょう。
すると、新しい文書パーツの作成の画面が開きます。


ギャラリーをテキストボックスに変更しましょう。
(一応、テキストボックスでも「定型句」として登録することは可能です。エラーにはなりませんでした。)


ギャラリーで「テキストボックス」を選択して登録すると、登録した内容がテキストボックスの選択欄に表示されます。
「クイックパーツ」として登録することも可能


文書パーツのなかには「クイックパーツ」と呼ばれるパーツの種類があります。
ギャラリーをクイックパーツとして登録すると…


挿入タブの「クイックパーツの表示」を押した直下に登録した文書パーツが表示されます。
使用するときに出力しやすいというメリットがありますね。
【補足】文書パーツ登録時の選択肢【保存先とオプション】


文書パーツを登録するときの選択肢について、「保存先」「オプション」が気になる方に向けて、補足情報をまとめました。
保存先はどんな時に選択変更すればいい?


「Building Blocks」を選択した場合は、次の保存先の文書パーツ用テンプレートファイルに保存されます。
他のパソコンでも使いたいという時には、Building Blocksを選択するほうが利用しやすいでしょう。
以下のアドレスを、パソコンのLocalDisk内でアドレスバーに入れるとBuildingBlocksがヒットします。このデータに登録されるイメージですね。
%AppData%\Microsoft\Document Building Blocks\1041\16
ちなみに、保存先を「Building Blocks」にすると、Word文書を閉じる際に以下のポップアップ画面が表示されます。


文書パーツを登録したい場合は、この画面は「保存」を選択すればOKです。
オプションはどんな時に選択変更すればいい?


オプションは3種類あり、違いを解説します。
「内容のみ挿入」または「内容を段落のまま挿入」
文字通り「内容」のみを登録するのか、「段落」として挿入するのかの違いということになります。
しかしこの2つは、私の使用感としては大きな違いを感じませんでした。
というのも、「内容のみ挿入」の場合でも段落記号まで含めて登録すると、段落情報も反映されたからです。
基本的には、「内容のみ挿入」を選択すれば大きな問題は起きないと思います。
「内容のみ挿入」でうまくいかなかった場合は、「内容を段落のまま挿入」を試してみてください。
内容をページのまま挿入
「内容をページのまま挿入」を選んだ場合は、ページとして登録されます。
表紙を登録したいときは、この設定にするとよいでしょう。
文書パーツ登録と辞書登録の違い



今回の文書パーツ登録は、辞書登録と何が違うのかな?
今回紹介した文書パーツ登録は、辞書登録と比較してのメリットは次の3つです。


Wordの文書パーツ登録は、特に文字数の上限明記はありません。
実際に試したところ、10000文字でも登録できました。
また、文書パーツ登録は段落や書式の設定、改行などの情報も登録されます。
さらに、テキストボックスや表といったパーツも登録できることも強み。
ただし、Word外では機能しないので、よく使う単語などは辞書登録(単語登録)をするのがよさそうですね。
定型句などの文書パーツを登録して、仕事をラクに!
今回は、定型句をはじめとした「文書パーツ」の登録方法を紹介しました。
繰り返しの入力作業は年間で換算すると大きな時間になります。
一度登録してしまえば時間対効果は大きいので、ぜひ試してみてください!



ご覧いただきありがとうございました!
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